HSCと不登校

HSC(ハイリーセンシティブチャイルド)という言葉をご存知ですか?

ここ最近でかなり認知度が上がったので、特にこういうブログを興味持って読んでくださる方々はすでにご存知でしょう。

「人一倍敏感な子ども」と言われており、病名ではなく生まれつきの性質として解説されていますね。アメリカの心理学者エレイン・N・アーロン氏が提唱した概念です。

ネットでググれば様々な解釈が出てきますし、セルフチェックなども容易にできます。

簡単に言うと、少しの情報から多くのことを察したり、周囲の空気を敏感に察知したりする能力が高く、五感が鋭く刺激や環境の変化に弱い。また、感情的な反応が強く、他人の感情にも反応しやすい。そして非言語情報(表情・ジェスチャー・声色・身体的接触・距離感・身体的特徴・身に着けているものやその場の調度品、雰囲気等)に非常に敏感で、その場の変化にいち早く気づく、といった性質を持っています。ちなみに大人はHSP(ハイリーセンシティブパーソン)と言います。

知れば知るほど、刑事とか探偵に向いた性質なのでは?なんて思ってしまいますが(笑)

まぁ他には、心理関係、教育関係、医療関係、芸術関係・・・などなどもあるでしょうが、ただ、大勢と関わるとストレスがたまりやすいため環境がとても重要でしょう。

 

ところで、こういう性質を持った人は、脳の「偏桃体」という部位が過剰に働きがちと言われています。また、神経伝達物質セロトニンを運ぶ力が弱く、偏桃体の興奮を鎮める事ができずに過敏になってしまうとも考えられています。

つまり、精神疾患を発症する可能性が通常の人よりは高いとも考えられます。

 

さらに、私の経験値や伝聞等の統計で書かせてもらうと、HSCのお子さんは発達に”より”偏りがあることが多いです。成長の過程で、偏桃体などの”ある特定の部位”の働きが過剰に多いことの影響なのかもしれません。

 

ということは…前の記事にも書きましたが、不登校の原因の中でも「集団不適応」を起こしやすい、となりますね。そしてストレスが起因の体調不良に発展しやすいとも考えられます。

 

まさにうちの子だわ!と思われた場合、じゃぁどうすればいいの、となると思います。

遺伝的要素もあるとは思いますが、必ずしもそうでもない(つまり親が同じ性質とは限らない)ので、共感してあげられず「育てにくい」と感じる親もいるでしょう。または、似た者同士過ぎて自分を見ているようでツライ!となる場合も…。

すでに何か事象(不登校自傷行為など)や症状(原因不明の体調不良、不眠、食欲不振など)が出ているようであれば当然医療機関や専門機関へ繋がるべきですが、そうでなくとも子どもが日々しんどそうな様子が見られるならば、愚痴を十分に吐き出させてあげる(真に受けすぎない)、HSCの本を一緒に読んで理解を深める、認知そのものがネガティブなほうへ偏りがちなるので事実だけを受け止められるよう訓練をする、そしてそして何より大事なのは…「親が正解に囚われすぎない」こと!!です。

まぁこれはどんな親にも言えることなのですが、親のケアが痒いところに手が届けば届くほど(子の一番の理解者ですからね)、そして子が正解にたどり着く道のりを省略すれば省略するほど(子の苦しむ姿は見たくないですもんね)、子の思考力を奪い、解決能力を奪い、子が上手なヘルプを周囲に出せなくなり、過剰な察してチャンを発動したり他責思考的になったりしがち(自責思考も強い性質ですが)です。⇒自分も悪いけど相手も気づかないのが悪い、親は~してくれているのに周囲は気づかない人ばかりだ、自分なら気づくのに周囲は気づいてくれない、等々

 

良く、不登校の親に聖職者と言われる職業の人が意外と多いと言われていますが、上記のことと無関係ではないでしょう…。

ここに関しては自戒を込めて書いています。私も我が子の思考力、解決能力を奪っていた自覚があります。我が子は周囲にも恵まれ学校に楽しく通っていますが、HSCだと思います。そして私自身もHSPだと思います。

幸い他責思考には偏っていない様子ですが、このまま私が気づかぬまま子育てを続けていたらどうなっていたかわかりません。父親がストッパーになってくれていたとしても、です。

今は、失敗したり反抗したり試行錯誤したりしながら子にとってベスト・・・いやベターでもいいので、自身の力で人生を選択していってもらいたいと強く思っています。

 

あぁホント、人ひとり育てることがこんなにも難しいとは・・・!

不登校の原因が気になる人へ

初めに言っておきますが、私は不登校という状態について否定的な感情はありません。

なぜなら学校へ行くことがすべてではないからです。

昨今は特に学校に代わる居場所もたくさん増えてきて、現実的に選択できる進路も広がりましたしね!

しかし、そうはいっても実際我が子が不登校になってしまったら親として心配になるし、焦りもするでしょう。

原因をできる限り分析して我が子と語り合い、どうしたら我が子の心の状態を平穏な状態にしてあげられるだろう、と考えると思います。

また、例え学校に行けずとも、「教育の機会を与えること」が親の義務となっている(中学生まではね)ので、どのようにしたら我が子に教育の機会を与えることができるだろう、とも思い、そんなわけでいろいろ焦りを感じてしまうんだろうな…と予想できます。

そして私と同じように感じる保護者さんもきっと多いと思うし、実際、現在進行形で悩んでいる方々も多いのではと思います。

 

そこで、不登校の原因」について考えられるものをちょっとあげてみようと思います。(注)経験値に頼ったものなので、まだ気づいていない視点があるかもしれません…悪しからず

 

①いじめ、嫌がらせ(生徒間に限らず、先生または学校職員からのもあり)

 

②家庭で培われた信念・価値観によるもの(宗教・国籍・同じ価値観の集団への所属等による文化や生活信条、考え方の違い)⇒禁じている食材が給食で出る、家族の世話は学校より優先すべき、教科書で教える内容に納得がいかない、同じ服を着たり校則そのものに意味を見出せない、等々

 

③集団不適応(学業不振、対人トラブル、集団での指示が通りにくく集団生活がうまくいかない、人一倍繊細な感受性による辛さ)⇒勉強についていけない、逆に簡単すぎてつまらない、嫌いな子に会いたくない、周囲から浮いていて仲良い子がいない、休み時間に何をして過ごせばいいのかわからなくて苦痛、急に予定が変わったり教室を移動したりするのが嫌、体育や生活指導の先生が厳しくて怖い、先生の怒り方が怖くて自分じゃなくても怒られている人を見るのが嫌、友達同士の噂話や悪口などが聞こえてくるのが嫌、そもそも非言語情報をキャッチしすぎて学校生活がしんどい、苦手なことをやりたくない、みんなと違うことはしたくないけどついていけない、やる気はあるのに周囲がちゃんとサポートしてくれない(親を基準と考えている)、等々

 

④ヤングケアラー、貧困、虐待、養育に欠けた状態(ヤングケアラーは②にも被るが、親の信条に関係なく環境的に仕方なくヤングケアラーになっている場合はこちら)⇒親が体が弱く寝込みがち・過剰労働で不在がちなので他の家族に対し親の役割を担っている、必要なものすら買ってもらえない、家がごみ屋敷だったり風呂に入らないなど不衛生だから臭いなどが原因で周囲に煙たがられる、虐待されて心身ともに疲弊し無気力状態、親が日本語を話せずあるいは日本社会に馴染めず情報が入ってこないため色々諦めている、等々

 

⑤体調不良(頭痛、腹痛、吐き気、朝起きられなくてだるい、ほか体の不調)

 

⑥親の精神疾患発達障害(母子分離不安、養育能力が低いことによる子への影響、感染不安、極端な被害妄想、大人同士のコミュニケーションへの強い拒否、等々)⇒子どもが嫌がっているし心配なので学校に行かせたくない、感染症に罹患させたくない、提出物や宿題などの管理ができないから行かせるのが面倒、学校から煙たがられている(と思い込んでいる)、周囲の保護者から嫌われて嫌がらせされている(と思い込んでいる)、そもそも誰とも関わりたくないので放っておいてほしい、等々

 

⑦その他(慣れ、引っ込みがつかなくなった、兄姉の影響、自分以外の家族同士の関係が良くなく無意識の反抗心から)⇒最初は怪我や病気で休んでいたが休む習慣が身についてしまった、兄(姉)ばかり休んでてずるいから自分も休む、特定の家族間同士がいがみ合ってて両者から愚痴を聞かされてうんざりしている、不登校カッコイイと主張してたから今更登校できない、等々

 

<補足>

①は原因がはっきりしていることが多いため、解決出来たら解消される可能性が高いです。

③、④、⑤、⑥の裏側には愛着障害(愛着形成不全)や発達障害(偏り)、HSC、親の過保護及び過干渉が高確率で関係しています。また、精神疾患の可能性も視野に入ります。

⑦はきっかけがあると急に登校できるようになるパターンが多いです。

あと、複数の要因が絡み合っている場合も多いです

 

 

で、原因がおおよそわかってきたら、次に何をすべきか見えてくるので、

医療機関受診、カウンセリング受診(保護者自身の受診も含む)

★学校⇒教育委員会⇒法的措置(段階を踏んで実施)

★(家庭の)信条に合う教育機関を探す

★子どもが安心できる環境+教育の機会作り

★福祉の力を借りるために専門家に相談

★生活習慣や生活環境を変える

★我が子への理解を深め(本を読んだり専門家へ相談したりして)自身の対応を変える

★家族関係を見つめ直し、専門家の力を借りながら変えていく努力をする

★学校と協力し合って登校刺激を与える(リスク高いのでタイミングや原因をよく見極める必要あり)

 

…といった行動をとることが必要となってくるでしょう。

そうはいってもすぐに行動に移せることもあれば移せないこともあるので、まずは専門家に相談するところから始めましょう!

 

 

 

 

 



 

愛着障害と発達障害

 

愛着障害という言葉を知っていますか?

愛着障害とは、乳幼児期に特定の養育者(父母など)との愛着形成がうまくいかず問題を抱えている状態のことを指します。

赤ちゃんや子どもが養育者に働きかけ、養育者がそれに応えることで愛着は形成されていきます。ちなみに、生後12か月ごろまでの乳幼児期が愛着形成期と呼ばれています。もちろんその後幼児期でも児童期でも愛着の形成はされていきますが、もっとも重要な時期という意味で生後12か月はそう呼ばれているようですね。ところで、愛着形成の完成期は2~3歳ごろと一般的には言われていますが、自閉症児は愛着形成が行われにくく年齢より遅れて完成するとも言われています。また、たとえ2~3歳の完成期を迎えたからと言ってもう気にしなくていいというものでもありません。

 

 では、形成がうまくいかず問題を抱えている状態とはどんな状態を指すのかというと・・・

そもそも、愛着障害という診断は医学的な意味では5歳以前に発症している状態であり、子どもにつける診断になるそうです。

では、医学的な意味での愛着障害とはどんな状態?と言うと、

「反応性アタッチメント障害」と「脱抑制型対人交流愛着障害」の2つに分類され、前者は人に対して過度な警戒をし、後者は過度に馴れ馴れしい態度をとってしまうということです。治療には、カウンセリングや心理療法、家族療法などが用いられ、投薬はされないことが一般的なようです(幼児なのでね)。

ただ、子ども(児童期とか思春期とか)でも心理学的な観点から「愛着障害からくる〇〇」といった形で診断?だか医師の見解?がつくことはあります。その場合の治療は、投薬も視野に入ります。

 

さてさて、そこで上記の子どもに一番現れやすい症状が、発達障害の疑い」及び「不登校なわけです。

心理学的な意味での愛着障害(以後、愛着形成不全と書きます)により、発達に何らかの偏りが生じ、発達障害のような状態にみえることがままあります。落ち着きのなさ、記憶力や集中力の低下による学業不振、表情に乏しくほかの子どもとの交流がない、逆に距離感がなく人に土足で踏み込んでいく、空気の読めない言動をとる、などですね。また、不登校にもなりやすく、それはたとえば体調不良を起こしやすかったり不眠傾向や食欲不振があったりして朝起きられない・エネルギーが湧かない、あるいはわがままやこだわりが強く集団行動に抵抗を感じる、などが原因であったり、または自身のふるまいにより対人トラブルを招いたり勉強が嫌で不適応を起こしたり、といったことが原因であったりします。

 

ということで、愛着障害の原因や発達の偏りとの関係についてまとめると、以下の3つのパターンにわけられることがほとんどとなります。

 

①もともと少し発達の偏りもしくはHSC(⇒後のブログで取り上げる予定です)があり、親の養育がうまくいかず「愛着形成不全」または「愛着障害と診断された状態」になる⇒育てにくい子だから、子に余計につらく当たってしまったり、結果的に虐待となってしまった

②発達の偏りは見られなかったが、親の養育がうまくいかず「愛着形成不全」または「愛着障害と診断された状態」になる⇒親が未熟で(親自体も愛着形成不全で育った可能性高い)、あるいは精神疾患を患っていて虐待をしてしまった

発達障害(明らかな発達の偏り)と「愛着形成不全」または「愛着障害と診断された状態」の併存⇒明らかによその子とは違っていてどう育てたらよいのかわからず、親も精神的に追い詰められ、子につらく当たったり結果的に虐待となってしまった

 

以上です。当事者は客観的に物事を見ることは難しいので、子どもに関わる仕事をしている人たちの見極めってとても大事ですよね。

 

さて最後に、以下は完全なる私見ですが、書き逃げさせてもらいますね・・・!

 

発達障害もしくは発達の偏りのベース」には、代謝機能不全や養育環境、遺伝、愛着障害及び愛着形成不全が絡んでおり、

愛着障害及び愛着形成不全のベース」には、養育環境や本人の気質、発達障害もしくは発達の偏りが絡んでおり、

精神疾患のベース」には、愛着障害及び愛着形成不全、本人の気質、遺伝、発達障害もしくは発達の偏りが絡んでいる、と感じています。

 

 

ハウスダストと発達について~エコチル調査より

エコチル調査って知ってますか?

エコロジー」と「チルドレン」を組み合わせてエコチル調査といいます。

何の調査かというと、「子どもの健康と環境に関する全国調査」であり、赤ちゃんがお母さんのお腹にいる時から13歳になるまで、定期的に健康状態を確認させてもらい、環境要因が子どもたちの成長・発達にどのような影響を与えるのかを明らかにする調査のことです。

 

その中で、2021年4月に専門誌に掲載された、エコチル調査(富山ユニットセンター)の内容が興味深かったので紹介します。

 

81,106組の母子を生後6か月と1歳時に調査したもので、ハウスダストを避ける行動が乳児の精神神経発達にどのような影響を与えているかといった内容です。

ハウスダストを避ける行動、というのは例えばリビングルームに掃除機をかける頻度とか、布団に掃除機をかける頻度、布団を干す頻度、布団にダニカバーをかけるか否か、などの行動です。結果、これらの忌避行動の頻度が増えたり行ったりすればするほど発達(話す・聞く・立つ・歩く・ものを掴む・他人とのやり取り・考えて動く等々)が遅めである子どもが少ない状況が明らかになったとのことでした。ただ、除去したハウスダストの量や種類、吸引・経口摂取した量は測定していないので詳細はわかっておらず、今後のさらなる研究に期待する形で終わっているようです。

 

ちなみに、ハウスダストとは衣類などの繊維のクズ、ダニの死骸、フン、砂ぼこり、花粉、カビ、ペットの毛など様々なものがあります。また、これらに、鉛、難燃剤、多環芳香族炭化水素などの有害化学物質が含まれているそうです。吸引(呼吸)だけでなく経口によっても体内に入り、喘息や鼻炎などアレルギーの原因として知られているけれど、近年は精神神経発達への影響も懸念されているとのことです。

 

子どもの発達に限らず、大人でもハウスダストによるアレルギー疾患及び皮膚疾患などから、不眠や集中力の低下・生活環境の悪化が生じ、結果「ストレスの増加・自律神経の乱れ」が起こります。そうなると精神疾患(特にうつ病や不安障害)に繋がりやすくなるわけです。

つまり、住環境って大事なんだなということですね!

 

 

子育てに大事なこと~特に発達の気になるお子さんに向けて

発達の偏り=脳の働きの偏り とも言い換えられるので、

親自身、通常よりは少し神経を使う生き方にシフトチェンジしていかねばならないかもしれません。言葉をそのまま受け止めてしまったり、ひとつのエピソードを汎化させて似たようなシチュエーションに応用する、ということが難しかったりするので、混乱が生じやすいのです。

なので、親が一番気を付けた方がいいのは、「一貫した言動」です。とは言え、大人でも一貫した言動を行うのは正直言って難しいです。まあ人間間違うこともあるので、その辺はあまり難しく考えず、もし間違えてしまった時は素直に間違いを認めてしまいましょう!

では、「一貫した言動とは・・?」どんなシチュエーションでしょうか。

例えば、口にした約束事はできる限り守る。やむを得ない時は理由を説明して埋め合わせの約束を再び結ぶ。約束を守れなかった時になかなか立ち直れない気質のお子さんの場合は、約束する時にあらかじめ「やむを得ず守れなくなることもあるよ」と先に予告してから約束をする。また、子供の癇癪を収めたいばかりに機嫌を取って望みを叶えてしまうこともしない。癇癪が始まったら安全な場所へ移動して放置。自分で機嫌を立て直せたらそのことを大げさに褒める。

もっと具体的に言うと、出先で子供が周囲に迷惑をかけないよう出がけに約束をし(スーパーでお菓子は1個だけだよ)、起こりうるマイナスのハプニングをいくつか予想し、あらかじめ本人に伝えておく(好きなキャラクターのおまけが必ず手に入るとは限らないよ)。そして約束が守れなかったらすぐに帰る(駄々こねて大騒ぎしたら何も買わないで帰るよ)、などですね。で、守れなかった場合に「確実に」帰る。

 

つまり、その場の情に流されたり、周囲の目や自身が損することを避けたいがために、子供の言いなりまたは真正面から対処せず回避したりすることはしないほうがいいということですね。あと、できもしない約束、その場しのぎの約束もしないほうがいいです。

それから、何かを選択する際には、リスクが大きいこと以外ではできる限り子ども自身に選択させてもらいたいです(言動に責任を持たせるため)。

親が「自分の発言に責任を持ち、約束をできる限り守り、やたらと子供扱いせずに正面から向き合う」ということをしていれば、子供は大人を信頼し、忍耐力が育ちます。

ただ、上記のことをしっかりやれていて親が見本となれているがゆえに、逆に周囲が親と違うということに必要以上に憤慨する機会が増えてしまうリスクもあります(特に子供同士の場面で)。例えば、「ママはいつもちゃんと~してくれているのに、〇〇は何で約束を守らないで嘘をつくの!?」とかですね(相手がわざとじゃなくても)。そういう時に親は子供にズバッと正解を教え諭してしまうと、一時的には落ち着くでしょうが、子供の思考力を削いでいることにもなってしまうので、悩んでいる子供にはヒントだけ与えて静観するということも大事です。

とはいっても・・・こういうさじ加減が子育ての最大の難しさですよね・・・(><;)

何事にも失敗はつきものです。失敗は学びの機会でもあるので、あまり恐れずに我が子との絆を信じて実践してみてください(^^)

 

 

発達の偏りとアレルギー

近年、アレルギー体質の人が増え続けているとニュースで聞いたことがあります。今ならまさに花粉症がその代表とも言えますね。あとは、ハウスダストアレルギーやアトピー、喘息など。

 私自身、ここ数年で花粉症が発症し年々酷くなっています(><)鼻詰まりが酷くて食事もおいしく感じられなかったり、頭が重かったり、においもわからなくなったり、息苦しくて口呼吸になり喉が痛んだり・・・。とめどなく流れ出る鼻水にも、もうウンザリ!・・・なのでもちろん薬を飲むんですけど、眠くて頭もぼーっとするし、とにかく早くこの時期から解放されたいと願うばかりです。

で、苦し紛れにアレルギーについてネットで検索したら、とあるクリニックのブログにたどり着きました。そこでは、アレルギーという疾患は、代謝機能不全や毒物の蓄積が原因であること。そして、発達障害自閉症スペクトラム障害ADHD)や起立性調節障害の方々は、おもに喘息やアトピーハウスダストアレルギーなどを持っている確率がかなり高いと書いてありました(花粉症は国民病レベルのため除外)。確かに、私自身仕事の性質上、発達障害及びグレーゾーンのお子さん、または昼夜逆転気味(起立性調節障害のような症状あり)の不登校児と関わる機会が多いのですが、保護者の方に聞くと何らかのアレルギーやアトピー、喘息を持っていることが非常に多いと常々感じています。それで、そのクリニックのブログには、自閉症ADHDの原因と改善方法が、喘息やアレルギー等と似ていると書いてありました。つまり、自閉症スペクトラム障害ADHDは、精神疾患というカテゴリーではなく、身体的害(’毒性物質、ウィルス、未消化のたんぱく質、炎症、自己免疫)が脳に及ぶこと(攻撃すること)である、とも言っているのです。特に繊細な子供の消化管、免疫システムを直撃するのだそうです(だから子供に症状が顕著に現れやすい)。

 現代は、水や大気汚染、栄養状態の悪化(不健康な食事スタイルの増加や海洋汚染による生き物への悪影響)、予防接種の増加、解毒機能の低下(長い間に蓄積され続けた毒物が解毒機能を下げていく)といった身体的害の要素がてんこもりだとの指摘がそのブログ内でありました。ですので、それに伴う疾患やアレルギー、そして発達の偏りとして現代に生きている人たちに発現してくるのも当然の成り行きなのでしょう。

でも、逆に考えてみると、もしかしたら生まれつきの脳の発達の偏り自体は少ないのかもしれません。まあ代謝機能が生まれつき低い人、というのは存在すると思いますが。

じゃあどうすればいいのか。

 

代謝機能を上げる栄養をたくさん摂るとか、体を冷やさないようにするとか、適度な運動で血流を上げるとか、年齢にあった睡眠時間をしっかり確保するとか、結局はそういう生活習慣がやはり大事なんだなと思うわけです。それから部屋や水回りも適度に清潔に保ち、カビや埃、ダニなんかから身を守ることも大事ですよね。ちなみに食事から適量を摂るのが難しい栄養なんかはサプリメントでも補えますね。⇒オメガ3、ビタミンD3、ホスファチジルコリン、食物繊維、マグネシウム等々

 

ただ、子育ては思い通りにならないこともしばしば。偏食の子もいるし運動嫌いの子もいる。寝つきの悪い子、上着を着たがらない子、そもそも服の肌触りに敏感でこだわりの強い子もいる。思い通りにならないと激しい癇癪を起す子もいるし、親のほうがクタクタになって結局子供の言うとおりにしてしまうこともあるでしょう。そうして悪循環が出来上がってしまうわけですね。かくいう私も少し覚えがあります。

 

ただ、どんな時でも遅すぎるということはありません。子供がある程度聞き分けが良くなってから、あるいは親にゆとりが生まれて子供と真正面から向き合うことができるようになってからでも大丈夫です。気づいて実践しようと思い立ったときがチャンスですね。まずは身体的害を少しでも減らすべく生活習慣を見直してみることが大事だと思います。

 

次回は、子供の発達に大切な心理的働きかけについて書こうと思います。